バイデン氏とハリス氏。その学歴から予想する2人の強みとは?
2020年のアメリカ大統領選。世界中のまなざしがアメリカに注がれました。大接戦を制したのは、民主党のジョー・バイデン氏。そして副大統領に選ばれたのが、カマラ・ハリス氏です。女性初・黒人初・アジア系初の副大統として、大きな話題になっています。 このページでは、第46代アメリカ大統領として選出されたジョー・バイデン氏と、その手腕が期待されるカマラ・ハリス氏が学んだ大学を紹介し、2人に共通する強みを予想したいと思います。
「普通」が持ち味? バイデン氏の学歴
ジョー・バイデン氏は1942年生まれ。ペンシルベニア州のスクラントンという町で生まれました。スクラントンは労働者の町。バイデン氏のお父さんも中古車のセールスマンとして働いていました。 そんなバイデン少年は、デラウェア州のアーケメイア・アカデミーという高校に進学します。アーケメイア・アカデミーはカトリック系の進学校で、とてもレベルの高い私立高校です。 なおバイデン氏はカトリックですが、カトリックの大統領としては、ジョン・F.ケネディ氏以来になるそうです。 バイデン家は決して裕福ではありませんでした。そこでバイデン少年は校内の窓ふきのアルバイトをしたりして、家計を助けます。 またフットボールではなかなかの腕前を見せたそうです。「ダッシュ」というニックネームもつけられました。吃音の悩みを克服するためにスポーツに熱中したともいわれています。 そしてデラウェア大学(University of Delaware)に進学します。デラウェア大学は、州内ではトップの州立大学ですが、全米的に見ると決してレベルの高い大学ではありません。ここでバイデン氏は、歴史学と政治学を学びました。フットボール選手としても活躍を続けます。


黒人系の大学で政治にめざめたハリス氏
カマラ・ハリス氏は1964年、カリフォルニア州のオークランドで生まれました。お母さんはインドからの移民で、名門のUCバークレーに学んでいました。そこでジャマイカ出身の男性と出会い結婚、カマラさんが誕生します。 お母さんはインドの伝統をとても大切にしていたようで、娘のカマラさんにも、その文化を伝えることに熱心でした。何度も、娘を連れてインドに里帰りしていたようです。 ご両親はカマラさんが7歳のときに離婚します。やがてカナダのケベック州に移り、そこで高校を卒業するとともにフランス語を習得します。 ハリス氏が進学した大学は、ワシントンDCのハワード大学(Howard University)です。いわゆる黒人系の大学で、いまでも7~8割の学生が黒人です。黒人系の大学としては、とてもレベルが高く、その長い歴史のなかで、数々の黒人リーダーを世に送り出してきました。

2人に共通する高いコミュニケーション能力
次期アメリカ大統領・副大統領の学歴を振り返ってみました。2人とも、これまでの大統領・副大統領とは異なるところがあるようです。 2人に共通していえるのは、コミュニケーション能力が高いこと。同級生の話などを聞いても、2人とも、とても話しやすい、気さくさを備えていることがわかります。バイデン氏がロースクールに進学できた一因は、教授が彼の人柄を信頼して、推薦状を書いてくれたからです。 そして2人には、どうやら極端を嫌う志向も共通しているようです。バイデン氏はそれゆえに、ちょっとアクが足りない気もしますが、バランスのとれた中道路線が、2人が進んできた道であるように見えます。トランプ氏には極端を好む傾向がありましたから、その反動が2人への支持と期待につながったことは間違いないでしょう。 深刻な分断が懸念されるアメリカですが、持ち前のコミュニケーション能力を生かして、どれだけ異なる意見・異なる主張に耳を傾けられるのか、今後の2人の手腕に注目していきましょう。
投稿日:2020年11月15日(Sun)

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